2013年8月26日

「企業価値評価ガイドライン」の見直しのポイントとは

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こんにちは。渋谷区恵比寿の税理士ライブラです。

ここ数日、税務のお仕事以外にも「企業価値評価(バリュエーション)」のお仕事を頂戴しています。

ありがたい限りです。

少し前の話になりますが、「企業価値評価(バリュエーション)」に関連して、2013年07月22日付で「経営研究調査会研究報告第32号「企業価値評価ガイドライン」の改正について」が公表されていますので、今日はそのことについて触れてみます。

「企業価値評価ガイドライン」の改正点

①不正への対応

企業価値評価における算定業務の性格を明確に記載した上で、以下の点の記述が追加されています。

  • 企業価値評価が不正に利用されないように留意すること
  • 企業価値評価を巡る紛争の予防や回避への配慮
  • 企業価値評価が不正や企業価値評価を巡る紛争の原因となることがないよう、業務の受嘱、評価環境の確保、 評価業務の実施、報告書作成にわたって常に注意を払う必要がある旨

②専門家としての業務
算定人は、以下の点に関して専門家としての立場で総合的に検討・分析し、判断することが明示されています。

  • 評価アプローチの検討
  • そのアプローチの中の評価法の選定
  • パラメーター等の推定

③提供された情報の利用

以下の点が追加で記載されています。

  • 提供された情報を無批判に、機械的に使用するのではない旨
  • 専門家としての慎重さと批判性を発揮して、提供された情報の検討・分析を行う旨

④業務受嘱時の留意点
算定人が専門家として以下のような発揮すべき算定業務における専門家としての資質を追記しています。

  • 専門性
  • 全体観
  • 慎重さ
  • 批判性
  • 総合性

⑤ 業務受嘱時又は業務中の対応
④に挙げた専門家としての資質を発揮できないと判断した場合、以下の対応が必要となる旨を明記ています。

  • 業務を受嘱しない
  • 業務委託契約の途中解約

見直しの背景

ご存じの方も多いと思いますが、オリンパスの企業価値評価を担当した公認会計士が懲戒処分(業務の停止3月)を受けました。

処分を受けた理由としては、専門家として正当な注意を払って評価せず、クライアントの言うままに評価したことです。この処分を受けての見直しです。

正直なお話としては、バリュエーションってある程度依頼者側の希望というものがあり、実際の評価についてはある程度レンジを持たせてその中におさめていく感じでうまく終結していく感じではあったんですが…

(もちろん、ひとつひとつの評価についてはちゃんとやるという前提ですけどね)

オリンパスの件は、あまりにも酷かった…結果こんな厳しい見直しが行われてしまった。。。

過ぎたるは及ばざるが如し…ならなきゃいいんですけどね。

以上 ライブラでした。

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