2013年12月11日

役員借入金・役員貸付金の解消方法ってどうやるの?

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こんにちは。渋谷区渋谷・恵比寿の税理士ライブラです。

お客様のお問い合わせで、自己資本資本比率を上げる目的で

「社長からの借入金を免除してもらったらどうなりますか」といったものがありました。

今回は、それに関しまして「役員借入金の解消」、似た論点として「役員貸付金の解消」についてまとめてみます。

役員借入金の解消方法

①役員借入金の免除

会社と役員の契約において、役員からの借入金を免除してもらいます。

会社側では「債務免除益」という収入が計上されるため、それに対する税金を支払う必要が出てきます。

加えまして、債務免除の結果、債務超過が解消されることで、一株当たりの株式価値が増加すれば、株主への贈与の問題が生じるため注意が必要です。

②役員給与を減らして返済に充当する

役員の給与を減らしてその分を借入金返済に充当します。

ただし借入金の返済については損金とはならないため、役員給与を減らした分だけ会社の利益(所得)が増加、結果的に税金も増加します。

③社長借入金を資本金へ振り替えを行う

役員借入金を現物出資という形で資本金に振り替えます。(デット・エクイティ・スワップ)

資本金の増加に伴い、法人税の均等割額の増加や外形標準課税の対象になるなど税金が増加する可能性があります。

借入から資本への組み替え時の方法によっては債務免除益や贈与税課税が追加で発生する可能性もあります。

役員貸付金の解消

①個人資産を会社に売却する

役員個人の資産を会社に売却し支払を貸付金と相殺する形で行えば、その分貸付金残高も減少していきます。

ただし、資金の移動はなくても売却により役員個人には譲渡所得税がかかるので注意が必要です。

②役員報酬を増やして返済に充当してもらう

役員給与を増やして支払い、その増加分については貸付金の返済に充当します。

役員報酬の増加により個人の所得税や住民税、社会保険料は増加します。

③役員貸付金を放棄する

本来返してもらうはずの役員に対する貸付金を放棄すると、役員に経済的利益を与えたということでその放棄した額が役員賞与として認定されてしまいます。

役員賞与は会社の経費にはなりませんし、かつ役員本人については所得税や住民税が課されますので、会社と個人の双方で税額が増えます。

④その他

役員自身が銀行やファイナンス会社から借入を行い、その借りたお金で会社に返済を行う。

至極真っ当な解消方法ですが、そもそもそんなことが出来るのなら、会社から借りたりはしませんよね…

役員に対する多額の借入金・貸付金は印象が悪く、銀行との取引などにおいて後々不利になることが多いので、十分慎重に対応をを行ってください。

以上 ライブラでした。

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