2013年8月28日

広大地の評価、ちゃんと適用していますか?

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こんにちは。渋谷区恵比寿の税理士ライブラです。

今日は相続税に関連して、「広大地の評価」のお話です。

まずは簡単に制度説明です。

1.広大地の定義

その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が広大な宅地

都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地(つぶれ土地)の負担が必要と認められるもの

(除、大規模工場用地に該当するもの及び中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているもの)

<注意点>

  • 都市計画法第4条第12項に規定する開発行為とは、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的で行う土地の区画形質の変更のことです。
  • 公共公益的施設用地とは、道路、公園等の公共施設の用に供される土地及び教育施設、医療施設等の公益的施設の用に供される土地のことです。
  • 大規模工場用地とは、一団の工場用地の地積が5万平方メートル以上のものを指します。(路線価地域においては、大工場地区として定められた地域に所在するものに限定)
  • 中高層の集合住宅等の敷地用地に適しているものとは、その宅地について経済的に最も合理的であると認められる開発行為が中高層の集合住宅等を建築することを目的とするものです。

広大地に該当しな条件の例示

  • すでに開発を終了しているマンション・ビル等の敷地用地
  • 現に宅地として有効利用されている建築物等の敷地
  • 原則として容積率300%以上の地域に所在する土地
  • 公共公益的施設用地の負担が殆ど生じないと認められる土地

2.評価方法

以下により計算した金額によって評価をします。
【広大地が路線価地域に所在する場合】

  • 広大地の価額=広大地の面する路線の路線価×広大地補正率×地積
  • 広大地補正率=0.6-0.05×広大地の地積/1,000平方メートル

【広大地が倍率地域に所在する場合】
その広大地が標準的な間口距離及び奥行距離を有する宅地であるとした場合の1平方メートル当たりの価額を、上記の算式における「広大地の面する路線の路線価」に置き換えて計算します。

<注意点>

  • 上記の広大地の面する路線の路線価が2以上ある場合には、原則として、最も高いものを採用する。
  • 広大地として評価する宅地は、5,000平方メートル以下の地積のものとされます。したがって、広大地補正率は0.35が下限となります(地積が、5,000平方メートルを超える広大地であっても広大地補正率の下限である0.35を適用して差し支えありません。)。
  • 広大地補正率は端数整理は行いません。

広大地の評価方法については、広大地補正率が0.6%からスタートしていることからもわかるように、広大地に該当すれば、大きな評価減が期待できるため、かなりの節税に繋がります。

それ故に、広大地に該当するかしないの判断は大変重要になります。

そして、この広大地に該当するかの判断は非常に微妙(難しい)なんです…

まあ、それ故に単に面積が広いというだけで広大地の評価を行っている場合、必ずと言っていいほど税務調査の対象に選定されます。

もっとも、このような税務調査を避けたいが故に、実際は広大地が適用できるはずなのに使っていない事例も多々見受けられますね。

広い土地をお持ちにもかかわらず、相続税(若しくはその試算結果)が高いと感じられたら、別の税理士にもセカンドオピニオンを求めてみてくださいね。

以上 ライブラでした。

 

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