2013年9月27日

具体的な相続税対策とは(7)~生命保険の活用~

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こんにちは。渋谷区恵比寿の税理士ライブラです。

今日は、具体的な相続税対策として、生命保険の活用についてお話します。

相続税は原則として、現金一括払いであるため、相続税を心配されているご家族には納税資金として現金を確保が一つの悩ましい問題です。

そこで、相続税の納税資金としてのの現金を確保するという意味で「相続対策」として生命保険が活用できます。

さらに、この生命保険を生前贈与に活用することで、相続税の節税となる「相続税対策」を行うこともできます。

生命保険は、死亡したときに生命保険金として多額の現金を取得することができるため、
①保険金で相続税を払うことができる
②相続税の節税になる
③生前贈与に活用することで贈与税と相続税の節税になる
といった効果があります。

相続税が課税が見込まれるご家庭においては、相続税を支払うための現金があるのかどうかの確認を早めに行い、もし現金が不足するようであれば早めに対策を検討する必要があります。

1.生前贈与に活用
生前贈与される財産として最も一般的なものが現金や預貯金です。
しかしながら、子供や孫に現金や預貯金を渡してしまうと、無駄遣いをしてしまうのではないか、そのようにご心配の方々も多々いることでしょう。
加えて、子供や孫の金銭感覚を狂わせる可能性も否定できません。
これらの心配や不安を防ぐ方法として、生前贈与に生命保険を活用すると効果的です。

現金や預金を贈与してしまうと簡単に使うことができますが、生命保険という形に換えてあげることで、現金を簡単に引き出せなくすることができます。
子供は親から現金の贈与を受け、その現金を生命保険料の支払いに充て、受け取った保険金を使って、相続税の支払いに充てることができます。

2 . メリット
・親の死亡時まで現金が(無駄遣いされることなく)確実にプールされます。
・現金は相続財産から外れ、結果として相続税の節税になります。
・贈与する現金を年間110万円以下に抑えることができれば、贈与税の節税になります。
・子供が受け取る死亡保険金は、子供自身が保険料を負担しているため親の相続税の対象とはならず、子供の所得税の対象(一時所得)となります。(一時所得は、【受け取った死亡保険金-支払った保険料の総額-50万円)×1/2】で計算され、所得税が最高税率だったとしても実質の税率は25%で済みます。)
・生前贈与に生命保険を活用することで、計画的に相続税への備えをすることができます。

3 . デメリット
・生前贈与に生命保険を活用した場合、受け取った生命保険金は子供の所得税の対象になります。
・子供の所得が多いときは有利・不利の検討が必要です。(所得税・住民税は所得が多ければ多いほど税率が上がっていく仕組み)

4 . 生前贈与に生命保険を活用する際の留意点
①生命保険料に見合う現金を親から子供に贈与をすること
・贈与契約書を作成しておくこと
・親が子供の預金口座へ現金を振り込み、生命保険料は子供の預金口座から引き落とすこと
・子供の預金口座について、通帳や印鑑は子供が管理していること
・支払った生命保険料について、親の所得税を計算するときに生命保険料控除を利用しない
②親を被保険者として子供が生命保険に加入すること
③相続税対策に効果的な生命保険に加入すること
④相続税対策に効果が出るように保険金の受取人を考えること

保険に入るときには、ちゃんと色々比べてくださいね…

以上 ライブラでした。

 

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